ユーシン渓谷芦ノ湖山のホテル
5月9日                小川武&恭子


  『自然が織り成す鮮やかブルーの絶景!ユーシン渓谷 咲き誇るツツジとシャクナゲを観賞!小田急山のホテル』というクラブツーリズムのキャッチコピーに誘われてツアーバスに参加した。
 お天気は昨日から氷雨が降る異常気象、でも回復に向かっている予報なので寒さ対策をして7時45分、中央林間からバスに乗った。
 いきなり添乗員の多田さん(男性)がユーシン渓谷の謳い文句はSNSから採った誇大広告。今回は「玄倉」から発電所まで沿道を15分ほど歩くだけなのだが、ユーシンブルーの見える絶景は3時間以上歩かないといけないところ。それに現在、土砂崩れの通行止めもあって、とても絶景は期待しないでください.と弁明されてしまった。
 ユーシン渓谷は丹沢の山を一人歩きしていた若いころ、西丹沢の奥にある秘境でなかなか行かれないところと思っていたから、名前を聞くだけで憧れていた。「ユーシン」というカタカナ言葉はWikipediaによると
「その名の由来については諸説あるが、大正時代森林管理小屋の番人であった小宮兵太郎が、「谷深くして、水勢勇まし」という意味より湧津と名付けたという説がある。また、5万分の1地形図(旧版)ではユウシンと記載され、昭和初期にはユウシン休泊所が設置されている。1951年の三保村公史には、涌深と記載されている。」と書かれていて、どうやら日本語らしい。日本語なら玄として山いところ→「幽深」の方がふさわしいと思うのだがどうだろうか。
 バスは横浜町田ICから東名に乗って大井松田ICでおり、山北町の76号線を北上して丹沢湖の東端、玄倉丹沢湖ビジターセンターに着いた。まだ9時25分だ。駐車場にバスを停車すると他に駐車している車はない。近くの「丹沢湖周辺マップ」を見ながら多田さんがこれから歩く道を説明した。  まず、東に延びる支流を辿る。やや上り坂の林道を多田さんはどんどん進んでいく。道路脇の緑が映えている。垂れた花だと思ったら新芽だ。たくさん見受けられる。何という樹なのだろう。誰も知らないようだ。

狭い道を走るため中形バスだ

新芽がたくさん

 およそ10分ほど歩いて向沢橋まで行った。樹木の間に清流が微かに窺われる。川の反対側の山筋から小さな滝水が流れ落ちていた。空気がうまい。

先頭の多田さんの足は速い

木々の間から河原がみえる

 多田さんはこの沢は良く見えないねと云いながら、またバス停に向かって歩き出す。やはり足が速い。一旦バス停へ戻ってから今度は玄倉川橋を左手に見ながら玄倉川の林道を北上した。川の流れは丹沢湖から流れ出ているように見えるがそんなことがないはずだ。流れは段々浅くなり瀬音が聞こえるようになる。行先にロープが張られ、通行止めになっていた。さらに「ユーシンブルーへは行けません」の標示もあるではないか。多田さんは表示された注意書きをじっくり読んで、この先、4kmほどのところが斜面崩落の危険があり、ユーシンブルーのところへは行けたいと書かれた注意書であり、このロープは避けて通れると解釈した。相変わらず足が速い。みんな一生懸命追いかけるように後に続き、1kmほど歩いた玄倉第一発電所のあるところまで行った。
 やはり樹木が遮って、川の瀬は少ししか見えない。林道の右側に落差式の太い水路管が降りているのが見えた。第一発電所はペルトン水車による落差式なのだろう。


丹沢湖は静かだ

なに? 通行止め!

先に進みます

通行止めはだいぶ先のところです

玄倉第1発電所

発電所は綺麗だ

玄倉川は遥か下の方の流れ

ブルーには程遠いが良しとしよう

 ここで引き返すことになったが、ユーシンブルーが存在するとしてもあと4,5kmほど歩いたところで崩落の危険を冒さなければならないらしい。無理を承知で淡い期待を込めてツアーに参加した者としては半分残念だった。

 玄倉から76号線を南下して246号線に出て御殿場から乙女峠を抜けた。少し早いがバスの中で配られたお弁当を食べた。仙石原高原は枯れた芒の茶色い原が一面に広がっていた。芦ノ湖の桃源郷港に11時25分に着いた。箱根ロープウェイが空中でゆっくり動いていた。


ロイヤルUに乗ります

湖面の流れは穏やかだ

 12時発の箱根海賊船に乗って芦ノ湖を縦断して箱根町港まで25分間の船旅を楽しんだ。九頭龍神社の赤い鳥居が水面に立っている。箱根園の桟橋も見える。見覚えのある箱根神社の赤い平和の鳥居が見えるともう箱根町港の下船時間だ。


海賊船バーサーとすれ違う

平和の鳥居

 バスが待っていて国道1号線の東海道を東北に走る。箱根関所を横目で見ながら元箱根を廻って山のホテルに着いた。ここで庭園のつつじと石楠花の鑑賞だ。12時45分から13時50分の自由散策だが素晴らしいつつじだった。恭子は3回目だそうだ。
 かつて三菱4代目社長・岩ア小彌太男爵の別邸でした。別邸時代には、5月の連休明けにツツジの花が、続いてシャクナゲが美しく咲き誇り、庭園を埋め尽くしました。後に、「山のホテル」になってからも、そのツツジ約30種3,000株とシャクナゲ約20種300株は大切に受け継がれています。
 庭園には、江戸時代に作出された古品種のツツジが保存され、また、日本では最初に輸入されたと言われる西洋シャクナゲもあり、相当な樹齢の大株も多く、全国的に見ても第一級の価値がある庭園と専門家に認められています。


山のホテルの庭園

つつじが盛り

眩しいくらいの鮮やかさ

石楠花の盛り

立派な石楠花だ

ホテルのロビーで

もの凄い眺めだ

 園内をゆっくり鑑賞して歩き、ホテルに入ると観光客でごったがえしている。トイレを借用して早めにバスに戻った。

 残りの行程は小田原に出てかまぼこの「鈴廣」本店に寄って買い物時間。クラブツーリズムの定番コースなので私も何回か寄っているはずだ。
 小田原から小田原厚木道路を走って中央林間に16時に着いてしまった。こんなコンパクトのバス旅もいいもんだ。