6月に朝日新聞に載った道志青根の猿顔石を見に行こうと、9月8日に「日本山岳写真展」に出かけたメンバーで話がまとまった。 10時からそわそわしている自分が可笑しくなった。10時20分に平井車が家まで来て下さるとのことで落ち着かない。平井車が現れて直ぐ主人の案内で生鮮食料品にお寿司を取りに行き、みんなの待っている小田急線相武台駅前に行く。渋井車共に2台で出発。 平井さんは県立相模原公園の周辺を調べてきたので迷うことなく、市立麻溝公園側の無料駐車場に車を停めた。ここから北側にある相模原公園に道路を跨ぐリリちゃん橋を渡った。目に飛び込んできた景色は真ん中に大きなガラス温室のグリーンハウス、両側には見事なメタセコイヤの巨木が全部で100本も並んでいる。
初めは東側の「こもれびの道」を歩こうと思ったが、周りの花々を見ながら噴水の道を歩きだした。ここで記念の集合写真を撮った。
噴水の噴出し方が時間によって変化する。見飽きない。メタセコイヤを見上げ、噴水を眺めながら突き当りの屋根のあるベンチの段に来た。
ここは神奈川県立相模原公園と相模原市立麻溝公園が並んでいる。どちらも立派で勿体無い気もする。私達の歩いている相模原公園はとても広い。パンフレットには26ヘクタールあると書かれているが、それがどれだけ広いのかピンとこない。主人に計算してもらったところによると東京ドーム敷地の5.6倍だそうだ。と云われてもやっぱりぴんと来ない。 お昼には少し早いがベンチに座ってお寿司を食べ始める。美味しいと言われて主人はにんまり。(主人が決めたのです)
午後からは散策時間を増やして公園内を歩く。コスモスは咲き競っている。知らない花がいくつか有る。樹には名前が付いていているが花の名前が無い。時計台に来た。1時になったからか盛んに動物が楽器を鳴らしている。可愛い光景にカメラをパチパチ。桜が遠くに咲いている10月桜だと思う。みんなゆっくり散策を楽しんで居るようには感じる。たまには良いのかな。
お花畑に満足しながら館内の温室に入園料100円也を支払って入る。珍しい南国の花々が多くあった。またカメラがパチパチ。
14時30分に公園を切り上げて、今回のメイン、猿顔石の探索に道志方面に向かう。猿顔石は緑の休暇村センターの近くの河原にあることを松原さんが調べてある。
413号線を走っていくと松原さんから緑の休暇村センターの近くに道志ダムがあるので寄って行こうとの提案があった。道志ダムの手前で車を停めて降りると車やバイクがスピードを出して結構走ってくる。私達が渡ろうとしたらスピードを上げた一台のバイクが見えたので慌てて戻ったら、バイクはスピードを落としながら会釈をしてカーブを走り去った。なんでもないことだがこの若者は良識がある。
ダムは小さいが5個のうちのひとつだと言う。神奈川県のダムと言えば宮ヶ瀬ダムを思うがこのダムも大きな役割を果たしているという。 休暇村センターにひとまず入って荷物を置いてからいよいよメインの猿顔石に。センターの目の前を流れている道志川にその猿顔石は存在すると言う。松原さんはこの計画がはじまったころ、実際にバスでやって来て確認しに行った。さらに先日、水に流されていないか電話で確かめて下さったらしい。 そんなことを聞いていたので大きな石と想像していたが、河原の瀬の中にたくさん転がっている岩石の中に見つけた。“猿顔石!!”
私は心の中で有頂天になっていた。ただどの岩を見ても猿に見えて来る。いい所に連れてもらった。夕方の道志川は静かで穏やかそのもの。みんなで見る猿顔石は照れも無く堂々としている。
一旦、部屋に戻って天然温泉「いやしの湯」お風呂に行く。宿泊センターの隣だが離れになっている。お湯の温度は36.8度と聞いている。ゆっくり浸かろう。体温とほぼ同じ温度なので冷たく感じるかなと思って入ったが、じっくり浸かっていると不思議に身体がぽかぽかしてくる。膝に効くかも知れない。 お風呂から上がって夕食。これがまたご馳走で、休暇村でご馳走が出るとは正直思ってなかった。ビールは「いやしの湯」の売店から運んでくると言う。「いやしの湯」は食堂もやっていて、大きな売店もありなかなか立派だった。それで生ビールを運んでくるのだろう。あのビール好きの平井さんは遠慮したのかな?一杯で止めちゃった。
食堂の隣りのラウンジに移ってささやかな二次会。コップが10個とお皿が10枚用意されていて気が利いている。鈴木さんのスパークワイン、奥様手作りの卵焼きを頂き、話が弾むのはいつもの通り。鈴木さんご馳走様でした。朝食は7時半と聞いて全員おやすみなさいになった。 2日目、今朝は昨日より晴れている。暑くなりそうだ。 休暇村センターから4kmほど戻ってコンビニでお昼の食材を買出した。さあ出発! 私はひそかに心の準備をする。今日の山は山梨県菜畑山(なばたけうら)1,283m、大山より高い。でも1,000m以上、車で登ると言う。ところで「山」を「うら」と読む理由はわからない。 413号線を西に向かってしばらく走ると山梨県に入る。道志川にかかる「両国橋」を渡ったのだ。ここが相模国・甲斐国の国境だったと松原さんに教えられた。松原さんの物知りには感心してしまう。 いざ山道に入ると車の道は狭くて荒れている。この道は送電線やサテの保守道らしい。道には枯れ枝が散乱していて車で踏むと跳ね返ってくる。ひぇーと一瞬思ったが平井車、渋井車共に安心して乗っていられる。カーブが多くても切り替えしなしで曲がる。時々、ガガガと音がする。大きな枝を踏んだのだ。時には垂れ下がった木の枝が車に引っかかって、屋根でキーンといったりしてひやひやする。平井さんは車を降りて枝を片付けている。運転するには大変気を使う。後ろを見ると渋井舎は確実に着いて来ている。そんな道をひたすら走って登り口に到着。 祐子さんの準備体操をして登り始める。10時42分。お昼までに山頂に着けばいいと言うことで主人を先頭にゆっくり登り始める。私が続き、その後ろを黒田さんがしっかりした足取りで後ろに着いている。はじめから急登で、木段がから始まっている。
天気は良いのだが樹木が深く陽は射してこない。息切れはしない。下から「小川さん早いよ」と声が掛かる。まだ10分くらいしか歩いていない。それに急登だから「もう少し上に行ってから」と返事する。下りのことを思うと恐ろしい。大丈夫かなと余計な心配をする自分が嫌だ。 小鳥の巣箱がたくさん付けたところで休憩した。小学生が付けて観察するのだろうか、とても低い位置に付けてある。ふたを開けてみると空っぽだった。 祐子さんがとろとろに熟れた柿を配ってくれた。いつもありがとうね。
急登はこの先も続いている。でも頑張って登って行くとジグザグ道になってやや緩斜面の道になった。上を見ると樹木の浅くなって明るくなってきた。もう直ぐ頂上と思ったら騙された。しかし時間はまだ45分しか経ってない。と直ぐ上に標識がある。そこを右に曲がったら菜畑山山頂と立派な標識が立っていた。「頂上に着いたよ」と思わず大きな声で叫んだ。 山頂は丸太擬木の腰掛があるだけで真ん中に建っているはずの傘型屋根が壊れてなかった。平井さんがネットで調べたものは屋根があったと云う。日差しが強く、ここで昼食はキツイなと影を探して山頂を10mほど下ったところで落ち着いた。そこで平井さん持参のお味噌汁とおにぎりをほおばる。
時間が経つと勝手なもので涼しさを感じ始めた。シャツブラウスを羽織っていると平井さんが気付いたのか、先ほどの山頂へコンロを持って引越しし始めた。松原さんは例によって大量のチョコレートを、亀澤さんは立派な箱に入った和菓子「くろくろ饅頭」をみんなに持ってきていた。ここで桂ちゃんコーヒーも登場して、美味しい寛いだ時間になった。 コーヒーを飲み終わったとき、男性一人が反対側からやってきた。大栗に車を置いて7時半に登りだしたが、大変だったという。これから道志村役場のバス停まで下り、15時30分発のバスで大栗まで戻ると云う。頑張るなぁ〜。
下りは車の二人が先に行くことになり、私達がその次に下った。黒田さんは私にアドバイスをしながら後ろを歩く。それなのに私は数回、滑ってしまった。でもお尻もちをつく方法で難を逃れている。
久しぶりに歩いた山道を感激しても可笑しくないでしょう。主人も同じ気持ちだと思う。往きに難航した垂れ下がった枝を窓際にいた桂子さんが擦らないように取り払ってくれる。 まだ時間が早いので途中、津久井湖の城山パークセンターに寄って、いつか城山に登ろうと話し合った。城山にはパークセンターから登る道のほか、津久井湖の観光センターから登ることができる。いつか登りたいな。 橋本に出て解散になる。大満足で私達は夕方には家に着いていた。 大変お世話になり、楽しい雰囲気の中で最高の2日間でした。皆様、ありがとうございました。 記録:ルンルン恭子 写真:澁井・平井・小川・恭子
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